震災の記憶伝承 福島で特別授業、キャンドル・ジュンさん講演

 
キャンドル・ジュンさん(手前左)にキャンドルを入れるカップに書いた将来の夢を紹介する生徒

 東日本大震災の記憶を伝承し、ふるさとへの思いを育む特別授業「かしのはキャンドルフェスティバル」は11日、福島県福島市の福島四中で開かれた。発災後から本県の復興支援に携わるキャンドルアーティストのキャンドル・ジュンさんが生徒との交流を通じ、復興や若い世代への願いを伝えた。

 キャンドル・ジュンさんが代表を務める復興支援団体「ラブフォーニッポン」の主催。発災当時、幼少だった子どもたちに福島のこれからを考えてもらおうと企画し、生徒約440人が出席した。

 キャンドル・ジュンさんは「悲しみから喜びへ」と題して講演。震災から10年以上が経過し、今後は被災地の現在を多くの人に知ってもらう努力が欠かせないと語り、「震災の悲しみから何を学んで生かせるか、みんなに考え続けてもらいたい」と呼びかけた。

 復興支援に関わるアーティストのミニコンサートも行われた。会場には、生徒たちが将来の夢や希望をつづったカップに入れたキャンドルが飾られた。「社会の先生になる」「プロ野球選手」「四中生に幸あれ」―。それぞれの願いが込められた優しいともしびが会場を彩った。

 幼稚園を開園したいという夢を書いた2年の石田智久さん(14)は「見聞きした震災の体験を次の世代につないでいくのが僕たちの役割。夢をかなえて子どもたちに伝えたい」と話した。

 新潟県三条市の三条凧(いか)協会の協力で、本県の子どもたちの夢や希望を描いたたこを揚げる「3・11 夢の大凧(おおだこ)揚げ」も行われ、生徒らは力を合わせて「福島に 夢と希望を」などと書かれた大きなたこを青空に飛ばした。