移住相談、過去最多1万3599件 21年度、福島県支援対策強化

 

 県や市町村の相談窓口などで2021年度に受け付けた移住に関する相談件数が、過去最多の1万3599件(前年度比1328件増)となり、都道府県別で3番目に多かった。県は、首都圏での相談会やセミナーを増やしたことに加え、相談員の増員、富岡町に新設したふくしま12市町村移住支援センターを含む県内外計12カ所の窓口など、手厚い相談体制の効果が表れたとみている。

 総務省が15日発表した。都道府県順位は20年度と変わらなかったが、相談件数が増え、これまで最多だった19年度の1万2704件を上回った。7年連続で全国トップの長野(1万7443件)、兵庫(1万5245件)に次いで多く、東北では2位の岩手(8128件)の約1.7倍に上る。

 本県が県内や東京、大阪に常設する相談窓口は全国最多で、2番目に多い福井や徳島(ともに6カ所)の2倍。これに加え、21年度は相談会やセミナーを前年度の1.7倍に当たる48回開催。都内の移住相談員も1人増やして3人体制とした。

 21年7月には12市町村移住支援センターを設置し、手厚い移住支援金と併せて原発事故で避難指示が出るなどした12市町村への移住対策を強化した。県は「移住相談は移住への重要な第一歩で、本県との大切なつながりの場になる」(地域振興課)として、相談件数の増加を移住・定住に結び付ける対策にも力を入れる方針だ。

 移住者数は倍増

 21年度の本県への移住者数は1532世帯2333人と前年度から倍増し、過去最多を大幅に更新。手厚い相談体制による相談件数の増加は一定程度、移住に結び付いているとみられる。ただ、移住相談件数は全国も増加傾向にあり、21年度は計32万3931件と集計を始めた15年度以降で最多となった。

 総務省は、新型コロナウイルス禍でテレワークが浸透し、柔軟な働き方が可能になったことで地方移住への関心が高まったと分析。そうした背景から全国の自治体が移住への働きかけを強めており、県は復興・創生に向けたさまざまな地域課題に挑戦できるプログラムや、移住後のミスマッチを防ぐ「お試し移住」など「福島ならでは」の独自色を出した移住支援の取り組みを続ける方針だ。

 集計は、都道府県や市町村が設置している相談窓口や、各地で開いた移住イベントでの相談件数の合計。コロナ禍を機にオンラインでのイベント開催や相談受け付けも増えている。