第1原発の処理水に「放出口」設置 沖合1キロ、海底トンネル終点

 
クレーンでつり下げられている左下の箱状のものが放水口ケーソン (東京電力提供)

 東京電力は18日、福島第1原発の処理水海洋放出方針を巡り、処理水が通る海底トンネルの出口部分に当たる「放水口ケーソン」を海底に設置した。4カ月程度をかけて周囲をモルタルやコンクリートで埋め、固定する。

 東電は8月から放水口設置に向けた準備を進め、気象、海象条件が整ったことから、同日に作業を行った。午前6時15分に作業用の船を沖合約1キロの地点に係留、午後0時20分にクレーンを使い、海底約10メートルの地点に放水口ケーソンを設置した。ケーソンは箱形のコンクリート製で横9メートル、高さ10メートル、奥行き12メートル。重さは約800トンという。

 東電は、掘削用の大型機器「シールドマシン」を使って海底トンネルを掘り進めている。17日現在で原発敷地内から602メートルの地点まで掘進している。放水口ケーソンの上部には衛星利用測位システム(GPS)が設置され、シールドマシンが正確にたどり着く仕組みになっている。

 処理水について、政府は来年春ごろの放出開始を目指しており、東電の担当者は「気象、海象状況など不確実性はあるが、政府の基本方針を踏まえて作業を進めていく」とした。