絶滅危惧種の標本作製、大学に寄贈 天栄の小学生、地元団体協力

 
アイズヒメアザミの標本を福島大に寄贈した湯本小の児童ら

 天栄村湯本で自然環境を通して持続可能な地域づくりを行っている一般社団法人湯本森・里研究所(ゆもり研)は、同村の湯本小の全児童4人と、村内で自生している絶滅危惧種のアイズヒメアザミを調査し標本を作製した。標本は18日に福島大の貴重資料標本室に寄贈した。

 アイズヒメアザミは、会津地方や群馬県の一部などに分布する多年草で、環境省・県から絶滅危惧1A類に指定されている希少種。同村湯本地区の自生地は知られていたが、個体数は約10株と少数だった。ゆもり研が昨年行った調査で、これまでより多く自生する場所が見つかっていた。

 湯本小の全児童は2年と4年各1人、5年2人の計4人。本年度の森林環境学習として湯本地区の絶滅危惧種を調べてきた。9月にはゆもり研とともにアイズヒメアザミの新産地の個体数調査で97個体を確認。証拠標本として、児童の手でアイズヒメアザミなどの標本4点を作製した。

 18日は湯本小児童4人らが福島大の生物多様性保全研究室を訪問し、アイズヒメアザミなどの標本を黒沢高秀教授に届けた。黒沢教授によると、これまで知られているアイズヒメアザミの分布地で確認されている個体数は多くても数十個体で、同村の新産地が最も多いという。

 児童は標本が研究者の目に触れることになると知り、誇らしげな表情を見せた。ゆもり研の星昇代表理事は「絶滅危惧種を題材に学習できるのは天栄村の豊かな自然環境があったから。大学に標本を寄贈する貴重な体験も少人数学習ならでは。今後も特色ある教育に協力していく」と語った。