国際研究機構の本施設、内堀知事が前倒し整備要求 復興推進委

 

 内堀雅雄知事は21日、東日本大震災の復興施策を議論する政府の復興推進委員会のオンライン会合で、福島国際研究教育機構の本施設の整備の前倒しを最大限に進めるよう求めた。政府が7年後の2029年度を見通して策定する機構の「中期目標」に実効性を持たせるため、政府が30年度までに順次開設するとしている本施設での具体的な研究開発内容を盛り込む必要性を指摘した。

 復興推進委は、今後政府がつくる中期目標に対しても、意見を述べる役割を担う。委員の内堀知事は「中期目標は7年後までを見通すもので、まずはトップクラスの研究者や有力な起業家が集結し、活躍できる国際水準の研究環境を早期に実現できるよう、本施設の整備の前倒しを最大限に進めてほしい」と述べた。

 政府は来年4月から浪江町の仮事務所で活動を始め、復興庁が存続する30年度までに本施設を順次開設する方針。中期目標には、機構設立後7年間の研究の達成目標などを定める予定で、実効性を担保するには、本施設の整備状況と連動して検討していく必要がある。

 また、内堀知事は仮事務所についても「取り組みの『見える化』や地域での機運醸成、県内大学や企業との連携などで早い段階から機構が地域に根差し、研究開発の成果が県内に貢献するよう、中期目標に具体的な取り組みを明記してほしい」と求めた。

 このほか委員からは「地元企業に対し決定事項を伝えるだけでは参画が一部にとどまる。検討段階で、地元企業や住民をどう巻き込んでいくかの検討が重要だ」「立地町だけでなく地元自治体が広く連携して取り組むための枠組みをつくる必要がある」との意見が出された。秋葉賢也復興相は国会対応のため欠席した。

 ワーキンググループを設置、政府に提言

 復興推進委は21日の会合で、中期目標に対する意見を検討するため、委員と外部有識者によるワーキンググループの設置を決めた。本県在住の委員2人が入り、地元の声を踏まえた意見を政府に提言する。

 ワーキンググループは奥山修司氏(福島大経済経営学類教授)、関奈央子氏(ななくさ農園・ななくさナノブルワリー)の委員2人と、高橋真木子氏(金沢工大大学院イノベーションマネジメント研究科教授)羽生貴弘氏(東北大電気通信研究所長・教授)藤沢烈氏(RCF代表理事)の計5人で構成。来年2月に予定する復興推進委の次回会合までに意見を取りまとめる。