東京電力、評価対象29種に変更へ 第1原発、処理水放出で方針

 

 東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針を巡り、東京電力は21日、放射性物質濃度が放出基準を満たしているかどうかの評価に用いる核種について予定していた30種類から29種類に変更する方針を示した。当初予定した30核種のうち2核種を除外し、新たに1核種を追加した。

 東電が原子力規制委員会の会合で示した。対象を29核種とすることについて、規制委から異論はなかった。当初予定した30種類のうち除外するのは、カドミウム113mとキュリウム243。新たに追加するのは鉄55とした。放出前に29核種を測定・評価する。

 東電が規制委に認可申請している放出計画では、処理水を海水で薄める前に、トリチウムを除く放射性物質の濃度比の合算が「告示濃度限度」と呼ばれる基準未満であることを確認するとしている。

 対象として絞った核種は、告示濃度限度の100分の1を超える値が汚染水から検出された核種としている。カドミウム113mは過去に汚染水を測定した結果、告示濃度限度を下回った実績があったため対象から除外し、年に1回監視する「監視対象核種」に加えた。キュリウム243については、測定・評価の対象となっているキュリウム244を測定すれば、243の値も判断できるとして外した。

 一方、監視対象核種としていた鉄55は、保守的な測定手法を取り入れた場合、告示濃度限度の100分の1を超える可能性があるとして、対象核種に加えた。

 規制委はこれまで対象核種の選定方法について議論してきたが、今回の会合でおおむね終えた。今後、29核種が環境に与える影響評価などについて確認する。