福島国際研究機構に143億円 23年度予算、閣僚折衝し最終調整

 

 政府は2023年度当初予算編成で、来年4月に浪江町に設立する福島国際研究教育機構に関する予算を143億円とする方針を固めた。秋葉賢也復興相と鈴木俊一財務相が21日に折衝し、予算規模を最終調整した。

 復興庁によると、143億円のうち、同町に置く仮事務所などの運営費に17億円を充て、研究開発事業に126億円を振り向ける。機構の設立から当面の間は、理事長に就く山崎光悦氏ら役員5人をはじめ各省庁から派遣された職員の計58人で運営に当たる。運営費のうち人件費が7億4000万円を占め、役員5人の報酬は計1億円を見込んでいる。復興庁の担当者は役員報酬について「ほかの国立研究開発法人の報酬と比べて同水準かそれ以上」としている。

 研究開発事業については、研究機器などを備えた自前の施設の整備は24年度以降となる見通しのため、来年度は県内の大学や既存の研究機関などに研究を委託する。機構はロボットやスマート農業、最先端エネルギーなど5分野を研究テーマに掲げており、委託先や研究開発に関する地域のニーズ調査も進める。機構に理解を深めてもらうため、山崎氏らが県内の学校に出向いて出前授業も行う。

 秋葉氏は折衝後の記者会見で、機構の予算規模について「満額を確保できた。予算を弾みに機構の円滑な運営につなげたい」と述べた。

 復興庁によると、143億円のほか、施設整備関係の予算についても調整を進めており、機構関連の最終的な予算はさらに膨らむ見通し。政府は23日に当初予算案を閣議決定する。