外来カミキリ被害が広範囲 福島県、初の分布調査「想像以上」

 

 県内で外来カミキリムシの樹木被害が相次いでいることを巡り、ツヤハダゴマダラカミキリ被害が20市町村、サビイロクワカミキリ被害が19市町村で確認され、被害が全県的に広がっていることが21日、県が初めて実施した分布調査で分かった。県は「想像以上に被害範囲が広がっている」(自然保護課)とし、市町村と連携しながら駆除を進めていく方針だ。

 郡山市で開かれた外来カミキリムシに関する市町村などの担当者会議で示した。調査は被害報告を受けて今年6~11月に実施し、外来種が好むトチノキやイヌエンジュなどの樹木がある自治体を対象に調べた。

 その結果、ツヤハダは40市町村中20市町村、サビイロは42市町村中19市町村で被害が見つかった。今回の調査で、ツヤハダは13市町村、サビイロは1村で被害が初確認されたという。

 ツヤハダの被害は県北と県南の街路樹などが中心で、県北は1069本中410本、県南は486本中260本で見つかった。サビイロは県中の民家庭木などが多く、県中の1435本中764本で被害が確認された。被害はいずれも市街地が中心で、森林内では報告されていないという。

 県は市町村などと共に、伐採や薬剤散布などによる駆除を進める。昨年度に実証を行い、幼虫駆除に一定の効果があった樹幹に農薬を注入する対策も今後検討していく。庭木などでの被害が確認されていることから、県民への周知も図る。

 会議に参加した森林総合研究所の加賀谷悦子昆虫生態研究室長は「海外との物流の増加が外来種侵入に影響している可能性がある。早期の発見、駆除が重要で、実効性のある防除法を組み合わせて対策していく必要がある」と指摘した。

 外来カミキリムシ2種による被害は、いずれも県内では昨年度に初めて確認された。

ツヤハダゴマダラカミキリとサビイロクワカミキリ

(上)トチノキで交尾するツヤハダゴマダラカミキリ(下)サビイロクワカミキリ