年明けにも先行研究本格化 国際研究機構設立に先駆け

 

 政府が来年4月に浪江町に置く福島国際研究教育機構の設立に向け、年明けにも関係機関と連携した先行研究が本格化する見通しとなったことが28日、復興庁への取材で分かった。県内では会津大と福島大、福島医大が先行研究に参画し、ロボットや農林水産業、放射線科学・創薬医療の計3分野で成果を目指す。

 復興庁によると、会津大は、役割や種類の異なる多数のロボットを集中的に管理して遠隔で操作するための基礎研究などに取り組む。東京電力福島第1原発の廃炉を巡り、原子炉格納容器の内部に撮影や放射線量の測定、サンプル採取などの役目を担うロボットを一度に投入して同時に動かすことで、廃炉作業の進展につなげる構想を練る。

 福島大は、ロボットと農林水産業の2分野を担う。ロボット分野では県内の湖沼を調査する水中ロボットや、森林で危険な高所作業を担う昇降ロボットの開発を進める。農林水産業では地域循環型の農村モデルの構築を目指し、科学技術を使って農薬を減らした農業の在り方などを研究する。

 放射線科学・創薬医療分野で参画する福島医大は、同分野に関する優れた人材が本県を拠点に研究活動を展開するため、人材交流などを目的とした国際シンポジウムを来年1月28、29日にオンラインで開催する。欧州などへの視察により先進事例の調査・研究も行い、人的ネットワークを形成する。また、新たな放射性薬剤の研究や産業化を推進するため、臨床応用に向けた課題を抽出し、来年度以降の研究開発につなげる。

 復興庁などは今秋に先行研究に参画する研究機関を公募した。水素を活用して飛行するドローンの研究開発を担う九州大など県外の研究機関も採択された。