斎春の海鮮丼...待望の復活 3月地震被害、6日に仮店舗で再開

 
6日にオープンする仮店舗の前に立つ斎藤さん。「精いっぱい新鮮な魚でもてなしたい」と話す

 最大震度6強を観測した昨年3月の地震で休業が続いている相馬市の斎春商店が6日、仮店舗での営業を再開する。同店は松川浦近くでお食事処(どころ)「斎春」を営み、海鮮丼など新鮮な魚介類が味わえると、多くの観光客に親しまれていた。約10カ月ぶりの店舗での営業を前に、専務の斎藤智英さん(40)は「やっと新鮮な魚を味わってもらえるようになる。お客さんの喜ぶ顔が早く見たい」と意気込んでいる。

 飲食店や旅館として使用していた3階建ての建物は、地震の大きな揺れで壁が崩れ落ちるなどの被害を受け、「大規模半壊」の判定を受けた。建物の使用が難しいため、屋台での営業に乗り出したが、屋外での調理には規制も多く、自慢の腕を十分に振るうことはできなかった。「海鮮丼が食べられないと知って残念そうに帰る人もいた。食べさせてあげることができず、つらかった」と振り返る。

 仮店舗は、地震前まで営業していた店舗から西に約2キロ離れた場所に構える。被災した建物は今月にも解体工事が始まり、その後、同じ場所に新たな斎春商店を再建する予定で、仮店舗での営業は2年程度になる見通しという。

 仮店舗の客席数は25席と以前の5分の1程度。少しでも経費を抑えようと、元の店舗から運び込んだいすや机には、今も地震の傷やへこみが残る。それでも店内を眺めていると「やっとここまで来ることができた」と喜びが込み上げてくるという。

 店では、仕入れにこだわった魚介類を使った海鮮丼のほか、刺し身定食、鉄火丼などを提供する。フグを仮店舗で取り扱うための許可も取得し、地元で水揚げが増える天然トラフグの料理も今後、メニューに加わる予定だ。斎藤さんは「これまで営業できなかった分、精いっぱい新鮮な魚でもてなしたい」と話している。

 営業時間は午前11時~午後2時。月、火曜日定休。問い合わせは同店(電話0244・38・8108)へ。

相馬市の斎春商店