花婿に冷水浴びせ祝福 いわき・奇祭「水祝儀」、家内安全願う

 
水祝儀で冷水を浴びせられる花婿たち=9日午後、いわき市平沼ノ内

 花婿に冷水をかけて家内安全や無病息災を願う、福島県いわき市平沼ノ内地区に伝わる奇祭「水祝儀」が9日、同地区の愛宕地蔵尊堂で行われた。地域住民らが見守る中、花婿3人が「冷たい祝福」を受けた。

 江戸時代から約400年続く伝統行事で、市無形民俗文化財に指定されている。いずれも同地区出身の会社員園部翔大さん(31)、鈴木拓磨さん(31)、柳岡克弥さん(31)の3人が冷水を浴びた。

 浴衣姿の3人は、感染対策のマスクを着けてしめ縄で囲まれた土俵に立ち、「桶(おけ)取り」と呼ばれる地区青年会の未婚男性から足、腰、頭の順に3回冷水を浴びた。合間には桶取りの男性が、会場に集まった地域住民らに水をかけるなどして盛り上げた。3人は1時間以上、ぬれた浴衣で寒さに耐えた。

 水祝儀を終えた園部さんは「寒くて足の感覚がなかったが、これで1年間風邪をひかない」と笑った。鈴木さんは「家内安全、健康第一で過ごせれば良い」、柳岡さんは「けがや病気をせず、楽しい1年になれば」と願った。