処理水の海洋放出、高校生が意見 広野のハッピーロード報告会

 
処理水の放出方針についての考えを発表する高校生=Jヴィレッジ

 福島県広野町のNPO法人ハッピーロードネットは9日、Jヴィレッジで報告会を開き、高校生が東京電力福島第1原発で発生する処理水の海洋放出方針について、自身の考えを発表した。

 発表した高校生は、同NPOの事業「ふくしま浜通り高校生会議2022」の参加者。今年春に予定されている処理水の海洋放出を自分ごととして考えてもらおうと企画した事業で、昨年11月から漁業関係者らとの討論や第1原発の視察などで考えを深めてきた。

 発表したのは高校生10人。3班に分かれて報告した。このうち「正しさ班」の高校生は、処理水の放出について「正解はなく、正しい考えは立場や人によって異なる」とし、「『決まったことだから』で済ますのではなく、幅広い議論を通して互いの理解を進めるべきだ」と意見を述べた。

 「教育班」の高校生は、海洋放出について社会を二分する問題とした上で「根拠のある意見を持って共有しなければならない。自分の考えを持たずに話し合えるはずがない」と議論の重要性を訴えた。「情報班」の高校生は、関心の低い人が風評被害を引き起こしているとし、メディアに向けて「一時的ではなく、受け手が継続して関心を持てるような報道が必要だ」と求めた。

 報告会には、政府や東電の関係者ら約130人が来場した。高校生による発表後、内閣府原子力災害対策本部の須藤治福島原子力事故処理調整総括官は「高校生の発表は心に刺さった。政策を進める参考にさせてもらいたい」と話した。福島民友新聞社から中川俊哉社長が出席した。