主要ルート決定、7地域ごとの特色 福島県広域サイクリングルート

 

 福島県は11日、選定を進めてきた県全域の広域サイクリングルートについて、全体の骨格となる「メインルート」を公表した。県内7地域ごとに自然環境や観光資源を生かしたルートとなっており、浜通りは復興をテーマに震災と原発事故の伝承施設、中通りは果物や史跡、会津は歴史やご当地グルメなどを組み込んだ。今後、地域ごとに「サブルート」の設定や走行環境の整備、利用者の受け入れ態勢の構築などを図り、利便性の向上を目指す。

 11日、福島市で開かれた有識者による検討会で案を示し、了承された。総延長が900キロを超えるメインルートは【図】の通り。県北はフルーツラインをルートに入れ、飯坂や土湯、岳などの温泉地を巡る。県中は阿武隈川とサクラがテーマ。県南は史跡、会津はご当地グルメ、浜通りは復興などに焦点を当てた。国道や県道を中心にルートを構成し、浜通りや会津は既存のサイクリングルートも組み込んだ。利用者の玄関口となる「ゲートウェイ」にはJRの鉄道駅や道の駅などを選び、車や鉄路で各地域を訪れた人たちの拠点としてもらう考えだ。

 ただ、メインルートは周回できるような道の設定になっておらず、県は今後、各地域での検討会などでサブルートを設け、周回が可能なサイクリングコースを構築する方針。

 健康増進を目的とした初心者層を主なターゲットにしているため、検討会ではアップダウンなどの難易度を考慮してスタート・ゴール地点を設定することが望ましいとの指摘もあった。

 県は、自転車の利用機会を増やすことによる県民の健康増進に加え、自転車を活用した交流人口の拡大や地域活性化を目的に2021年度にルート選定に着手。各地域で関係者を交えた意見交換や試走を行い、各地域のルートのテーマや道路、ゲートウェイの選定などを進めてきた。

 県は年度内に県自転車活用推進計画に盛り込むほか、走行環境の整備に向けたガイドラインを策定する。また利用者の受け入れ態勢構築に向け、24年度以降に休憩所などを設置できるよう検討する。

 県は「地元の機運醸成や走行環境整備を進めていきたい」(道路整備課)としている。

福島県広域サイクリングルート