古関メロディー栄冠 待ちに待った野球殿堂入り「福島の誇り」

 
古関の野球殿堂入りが決まり、モニュメント前で万歳して喜ぶ関係者=13日午後3時25分ごろ、福島市・JR福島駅東口駅前広場

 「ついに古関さんに殿堂入りの栄冠が輝いた」「福島市民の誇りだ」。13日に野球殿堂博物館(東京)が発表した今年の野球殿堂入りで作曲家古関裕而が選出された。野球の普及発展に貢献した人への「特別表彰」で、音楽関係の受賞は初めて。故郷福島市では、受賞を待ち焦がれていた関係者や市民が念願の野球殿堂入りの吉報に沸き立ち、古関への称賛の言葉があふれた。

 発表時刻の午後3時、福島市のJR福島駅東口駅前広場に緊張感が漂った。「古関裕而氏の野球殿堂入りを実現する会」は2018年から活動を展開し、5度目の挑戦だった。殿堂入り決定の一報が流れると、拍手や歓声が上がった。直後のセレモニーで木幡浩市長らがくす玉を割り、参加者が代表曲「栄冠は君に輝く」を合唱して喜び合った。

 木幡市長は「殿堂入りは東日本大震災後も困難が続く福島への古関さんからのエールだ」と声を弾ませた。記念の野球イベントや応援合戦などを展開するとともに、古関を生かしたまちづくりを進める考えだ。

 「偉大な功績を文化面以外にも広げ、福島を元気づけるきっかけにしていく」。福島商工会議所の渡辺博美会頭(76)は力を込めた。古関裕而記念館の村上敏通館長(63)も「野球に関係する展示を行い、古関のPRを充実させたい」と語った。

 セレモニーに参加した古関の親族古関嘉子さん(85)は「待ちに待った殿堂入り。うれしくて涙が出た」と感無量の様子。母校福島商高の同窓会長を務める引地洲夫さん(83)は「偉大な先輩の功績に全市民が喜んでいる。後輩たちも奮起するはずだ」と喜んだ。

 母校・福島商も歓喜「甲子園で入場行進を」

 野球殿堂入りの朗報に古関の母校福島商高でも喜びの声が上がった。古関が作曲した校歌と「福商青春歌」が親しまれており、野球部主将で末永凜太朗さん(17)=2年=は「チームの目標は甲子園出場で、偉大な先輩のように頑張りたい。代表曲『栄冠は君に輝く』が流れる甲子園でぜひ入場行進をしたい」と意気込んだ。

 野球部長の安達隆太教諭(38)はOBで野球部員だった。同校が2000年に甲子園に出場した際は1年生で、先輩に声援を送った。「あの時も甲子園に『栄冠は君に輝く』が流れていたことを思い出す。後輩と甲子園に行き、校歌を響かせたい」と決意を新たにした。