米西海岸に福島県産酒拠点 ロサンゼルス高級ワイン店内に開設へ

 
センテーノさんの説明を受けながら店内を視察する内堀知事

 【米ロサンゼルス=報道部・渡辺美幸】県は、米国ロサンゼルスにある高級ワインショップの店内に県産日本酒の専用コーナーを開設する。海外での専用コーナーの設置はニューヨークに続き2カ所目。市場拡大が期待される西海岸に新たな発信拠点を設け、県産酒の最大の輸出先である米国でさらなる販路拡大を図る。4月以降の開設を目指す。内堀雅雄知事が17日午後(日本時間18日午前)、同店の店主と合意した。

 専用コーナーを設けるのは「ブレントウッド ファイン ワインズ」。サンタモニカとビバリーヒルズの中間辺りにあり、ハリウッド俳優や大統領経験者が住む高級住宅街に近く、富裕層が多い。店内に冷蔵ケースを置いてもらい、県産酒を販売する。ロスへの販売実績がある県内12蔵の酒を中心に銘柄を増やしていく方針だ。宇宙から帰還した県オリジナル酵母「うつくしま夢酵母」で仕込んだ酒の販売も検討する。

 同店は定期的に試飲会を開いており、こうした機会も活用して現地の飲食店関係者や消費者に魅力を発信していく。設置期間などは店の意向や売れ行きを確認しながら検討する。

 県が2018年8月にニューヨークの酒販店2店舗に設置した県産酒コーナーの売り上げは、初年度が計2175本(4合瓶)約6万ドル、21年度は計3848本(同)約11万5000ドルなどと順調に推移。県産酒を扱う小売店や飲食店も30店を超えるなど増えている。

 米国は県産酒の輸出量の約5割を占め、最大の輸出先。ニューヨークなどの東海岸と比べ、西海岸は伸びしろが大きい。ロスは、日本人の数もニューヨークに次いで多いなど市場拡大が期待される。西海岸ではほかに、日本貿易振興機構(ジェトロ)によるサンフランシスコへの県産酒の輸出実績などがある。

 内堀知事は店主のファン・センテーノさんと合意後、報道陣に「福島の酒のさらなるブランド力向上に取り組んでいく」と強調。「西海岸に新たに拠点ができることに意義がある」と述べた。センテーノさんによると、ワインと酒の購買層は近く「ここに住む人たちは外食する機会が多く、外食時にいいワインや酒を飲もうとするので、ワインを買ってくれる人は日本酒も買ってくれる」と話した。