県内金融経済概況、緩やかに持ち直し 日銀福島、9カ月連続維持

 

 日銀福島支店は19日発表した昨年12月の県金融経済概況で、県内景気について「新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、半導体不足の影響が和らいでおり、緩やかに持ち直している」とし、9カ月連続で総括判断を継続した。

 項目別判断は住宅投資を引き下げた。資材高に伴う住宅販売価格の上昇や物価高騰を受けた買い控えなどを受け、3カ月平均の本県の新設住宅着工戸数は前年比マイナスが続いている。

 個人消費は据え置いた。主要小売業販売額は値上げによる客単価の上昇などで前年を上回った。クリスマスや年末期間の高単価商品の販売や初売りも好調だった。昨年11月の県内主要観光施設の入り込み客数は前年比9・7%減で21年12月ぶりにマイナスだったが、緩やかな回復基調にある。全国旅行支援の割引率の引き下げで需要減退を懸念する声が聞かれる一方で、インバウンド(訪日客)の増加の動きが見られた。

 このほか、雇用・所得は「緩やかに改善している」との判断を維持した。物価上昇を加味した実質賃金は下がっているが、毎月勤労統計では昨年10月の現金給与総額が前年比4・6%増となり、11カ月連続の前年比プラスを記録した。福島市で記者会見した清水茂支店長は「多くの企業は人手不足の状況にあり、新しい人材を獲得する動きが強まっているのでは」と述べた。