英の廃炉現場を視察 双葉町派遣団、先行事例学ぶ

 
セラフィールドを視察した双葉町の派遣団員ら

 【英カンブリア州=浪江支局長・渡辺晃平】英国を訪れている福島県双葉町の派遣団は18日(日本時間同日)、英北西部カンブリア州にある原子力関連施設の一大集積拠点「セラフィールド」を視察し、100年以上をかけて廃炉を目指す長期計画に取り組む現場を確認した。

 セラフィールドは1940年代に核兵器に使う軍事用プルトニウムの生産を目的に運転を始めた。約600ヘクタールの敷地に原発や核燃料再処理工場がひしめく。このうち、ウィンズケール原子力施設で57年に原子炉火災が発生し、周辺地域に放射能汚染をもたらした。国の主導で2120年の完了を目指し、施設全体で核燃料の除去や建物の解体が進んでいる。

 視察には伊沢史朗町長ら団員のほか、英国県人会「ロンドンしゃくなげ会」の満山喜郎会長(白河市大信出身)らが参加した。町内に立地する東京電力福島第1原発の廃炉を巡る課題解決につなげようと、構内をバスで見て回った。

 伊沢町長は「福島第1原発との違いは廃炉に向けた時間的制約の有無。一方で同じ点は放射性廃棄物の最終処分法が決まっていないことだ。セラフィールドの歴史ある取り組みに学び、福島の廃炉が安全・安心に進むことを願う」と話した。