収賄疑い福島県職員ら逮捕 県発注工事で設計額教え、見返りに接待

県発注の公共工事の設計金額を業者に教えた見返りに約26万円相当の飲食接待などを受けたとして、県警捜査2課と郡山署、会津坂下署は23日、収賄の疑いで県中農林事務所(郡山市)の農村整備課主査の男(44)=会津若松市湊町静潟字居穴前=を逮捕した。また贈賄の疑いで会津坂下町の建設会社社長の男(45)=同町牛川字村中甲=と取締役営業統括部長の男(59)=会津若松市一箕町松長=を逮捕した。
県警は捜査に支障があるとして3人の認否を明らかにしていない。
主査の男の逮捕容疑は、2020年3月~22年4月に、当時勤務していた会津農林事務所(会津若松市)が発注する工事の入札で、入札予定価格の基礎となる設計金額を教えた謝礼として、社長の男、部長の男の両容疑者から県内外で飲食や宿泊、ゴルフなど約26万円相当の接待を受けた疑い。社長の男、部長の男の両容疑者は飲食や宿泊代などを提供した疑い。
県や県警捜査2課などによると、主査の男は19年4月~22年3月に会津農林事務所の農村整備課主査として勤務。農業や土木事業に関する公共事業の設計・積算業務を担当し、同課の設計価格など入札情報を見ることができる立場にあった。同年4月に県中農林事務所に異動した。
県警は、主査の男が設計価格を漏らした工事の入札が複数件あり、男の会社が落札したとみて調べるとともに、主査の男が設計価格を教えるようになった経緯なども捜査している。賄賂は1回当たり数万円だった。
県警は23日夜、県中農林事務所を家宅捜索した。
11年10月以来の県職員収賄逮捕
逮捕を受け、小柴宏幸県農林水産部長らが23日、県庁で記者会見し、陳謝した。
収賄容疑による県職員の逮捕は、当時の県土木部営繕課の建築技師が福島医大の建築工事発注に絡み、現金100万円の賄賂を受け取ったとして11年10月に逮捕された事件以来。
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