大熊に営農複合施設 24年7月運用開始目標、ハウス栽培や宿泊も

 
大熊中央産業拠点に整備される複合施設の完成予想図

 人材派遣などのクリーク・アンド・リバー(東京都)の子会社でスマート農業を手がける「コネクトアラウンド」(同)は、大熊町の大熊中央産業拠点に農業を軸とした複合施設を整備する。同拠点への進出は2例目で、2024年7月の運用開始を目指す。23日、町と同社が立地協定を結んだ。

 先端技術を用いた農作物の栽培ハウスや飲食機能などが一体となった施設とし、農業の担い手確保やにぎわい創出につなげる。施設名は「Fun Eat Makers in Okuma(ファン・イート・メイカーズ・イン・大熊)」。

 整備するのは五つの機能が一体化した施設。栽培エリアはじめ、生産した野菜を使った料理を楽しめる施設、ワーケーション利用者の滞在施設、イベントなどを開催する交流ラウンジ、植栽を通して町の自然を再現するエリアを設ける。

 このうち栽培エリアでは、最新のAI(人工知能)で温度などを自動管理する栽培ハウスを2棟整備し、ミニトマトを栽培する。また完全無農薬な野菜の水耕栽培も行う予定だ。年間の生産量はミニトマト13トン、無農薬野菜14トンを見込んでおり、収穫した野菜は施設内で提供したり、県内外に出荷したりする。

 ワーケーション利用者の滞在施設では、クリーク・アンド・リバーの派遣者らを招き、異業種と農業を組み合わせた新たなビジネスモデル開発などにつなげてもらう。10人程度宿泊できる。複合施設は木造平屋で、敷地面積は約1万4000平方メートル。総事業費約9億円を見込む。経済産業省の自立・帰還支援雇用創出企業立地補助金を活用する。

 協定締結式では、吉田淳町長と浅井司社長が協定書を交わした。吉田町長は「大熊の未来に向けたまちづくりの参考になる」、浅井社長は「大熊の農業の再生に貢献していきたい」と話した。