「向福鳥」の修復完了 福島空港、深い朱色のモニュメント

 
向福鳥(奥)の前でテープカットを行った関係者

 県福島空港事務所は、福島空港を彩る金属製のモニュメント「向福鳥(こうふくちょう)」の修復工事を完了させた。10日に完成式が行われ、関係者が深い朱色のモニュメントを囲んで完成を祝った。

 作品は彫刻家の故清水九兵衛さんが制作、鳥のような形や福島県にちなんで向福鳥と名付けられた。鋳造のアルミや鉄で作られ、高さ約7.6メートル。福島空港が開港した1993(平成5)年以来、シンボルとしてターミナルビルの正面を彩っている。昨年9月から、清水さんの元アシスタントで制作にも関わった藤岡五郎さんを中心に、傷んだ部分に塗料を塗り直すなどした。

 式では阿部弘明福島空港事務所長や藤岡さんらがテープカットした。阿部所長は「今年は開港30周年の節目。向福鳥の修復をきっかけに、年間を通じ盛り上げたい」と強調した。藤岡さんは「来場者が作品に興味を持ち、近くで見てくれたらうれしい」と話した。