開沼氏と和合氏、伝承の意義語り合う 双葉・伝承館で対話福島

 
開沼氏(右)と伝承の意義などを語り合う和合氏

 東日本大震災・原子力災害伝承館の上級研究員・開沼博氏が3人の文化人と対談する「対話福島2023」の第2回は11日、双葉町の同館で開かれた。

 今回は詩人の和合亮一氏をゲストに約20人が聞き入った。2人は「言葉・記憶・開放性」をテーマに伝承の意義などを語り合った。

 和合氏はウクライナの現代美術家からもらった手記を紹介し「詩は時間と空間を超えてつながり合える。時間の経過とともに薄れていく記憶を結ぶ役割がある」と語った。開沼氏は「起きたことを伝えるだけでなく、未来に意見などを投げかけていくことも伝承だ」と強調。その上で「対話する機会を増やしていくことが必要だ」と話した。