難関突破!夢への進路 福島県から東大1人、福島医大31人合格

 
「社会問題の解決に役立ちたい」と話す飯塚さん

 東大や福島医大などの学校推薦型選抜の合格者が14日、発表された。福島民友新聞社の同日現在の調べでは、県内から東大に1人、福島医大に31人が合格し、難関を突破した高校生らが夢に向かって新たな一歩を踏み出した。

 東大には福島の現役1人が合格した。福島医大は合格者46人中31人が県内合格者で、福島が現役8人と既卒2人、安積が現役4人と既卒2人、磐城が現役1人と既卒3人、会津と福島成蹊が現役各2人、会津学鳳が現役1人と既卒1人、磐城緑蔭と白河、相馬、いわき秀英が現役各1人、桜の聖母が既卒1人だった。

 福島医大の志願者は135人(前年度比22人減)で実質倍率は2.9倍(同0.4ポイント減)。合格者のうち県内の高校を卒業見込み、または卒業した人が対象で、卒業後に大学が指定する医療機関で臨床研修するA枠が31人(うち既卒が9人)、県緊急医師確保修学資金の貸与を受けて卒業後に県内の公的医療機関に勤務することが条件のB枠(県外)は15人だった。

 環境問題研究したい 東大合格の福島高・飯塚さん

 福島高から3年ぶりに東大の学校推薦型選抜に合格した飯塚遥生(はるき)さん(17)=福島市、工学部(理科1類)=は化学の研究者となるのが目標で「知識を社会問題の解決に役立て、人の生活を変えていきたい」と決意を語る。

 同校スーパーサイエンス部に所属し、電池について研究してきた。東大を志したきっかけは昨年夏、物理の知識を競う全国大会に出場し、レベルの高い高校生と競ったこと。「学ぶことへの意識に差を感じた。東大で周りの人に刺激を受けながら自分も成長したい」と意欲を見せ「海洋プラスチック問題など環境問題について研究していきたい」と将来を見据える。

 医学部は333人合格 福島医大第1段階選抜

 福島医大は14日、医学部と保健科学部の一般選抜前期日程第1段階選抜の合格者を発表した。

 医学部は志願者594人(前年度比208人増)中333人(同1人増)が2次試験の受験資格を得た。

 保健科学部の合格者は、診療放射線科学科が85人中60人、臨床検査学科が149人中96人だった。

 理学療法学科と作業療法学科は志願倍率が4倍を超えなかったため、志願者全員を第1段階選抜の合格者とした。前期日程の試験は25、26の両日に行われる。