福島医大保健科学部・学部長に矢吹氏再任 卒業後の研究継続支援

 
やぶき・しょうじ 鏡石町出身。福島医大医学部卒。福島医大病院リハビリテーションセンター部長、同大医学部整形外科学講座教授などを歴任後、2021年4月から現職

 任期満了に伴う福島医大保健科学部長の2次選挙が16日に行われ、現学部長で同学部理学療法学科教授の矢吹省司氏(61)の再任が決まった。任期は4月1日から2年。

 矢吹氏のみを対象に保健科学部教授会の投票が行われ、総投票数22票のうち矢吹氏が21票を得た。

 矢吹氏は福島民友新聞社の取材に、専門の医療技師を養成する同学部の発展に向けた抱負を語った。

 ―保健科学部の創設から2年。2期目の抱負は。
 「(2期目の間に)1期生が3、4年生となって卒業する。専門的な知識や技術を身に付けることに加え、研究の楽しさや苦しさを知ってもらい、卒業後も研究を継続したいと思う気持ちを身に付けることにも取り組みたい」

 ―2023年度入学者選抜の志願状況で、診療放射線科学科と臨床検査学科の志願者数が大幅に増えた。
 「県内に養成施設があれば県内で勉強したいという学生が多いことが数字に表れていると思う。県外からの志願者も大幅に増加しており、認知度や期待が高まってきていると感じる」

 ―卒業後の県内定着に向けた取り組みは。
 「1年生時に福島県の文化や歴史、東日本大震災の影響と復興に関する講義や見学、意見交換を行っている。その中で福島県の復興に医療面から寄与していきたいという気持ちを醸成していきたい。大学院に進んで研究を進めたいと考える学生に対しては、希望に沿った選択肢を示せるように検討を進めたい」