海野氏が会長4選へ 福島県歯科医師会、6月理事会で正式決定

 
海野仁氏

 任期満了に伴う県歯科医師会長予備選挙は19日開票され、現職の海野仁(うんのまこと)氏(61)=3期、福島市=が有効投票総数565票のうち561票の信任票を得て4選が事実上、決まった。6月に開く理事会で正式決定する。任期は2年。

 予備選挙は会員の意向を確認するために実施され、海野氏のみが立候補していた。海野氏は福島市出身。日本歯科大大学院を経て2008(平成20)年から県歯科医師会専務理事、17年から会長を務めている。

 口腔ケアから健康増進

 4選が事実上決まった海野氏は「オーラルフレイル(口腔(こうくう)機能の低下)という概念を広く周知し、県民の健康増進につなげていきたい」と抱負を語った。

 ―第一に取り組むことは。
 「(高齢者に多い)オーラルフレイルという概念を広めたい。食べる機能などが衰えると回復は難しい。舌を動かすなどのトレーニングを周知し、衰えを遅らせることで県民の健康増進につなげたい」

 ―新型コロナウイルス感染対策については。
 「感染法上の位置付けが『5類』に引き下げられるが、各歯科医院での感染防護の体制に大きな変わりはないと思う。これまでもスタッフの懸命な努力で院内での感染は少ない」

 ―行政に求めることは。
 「健康増進のため定期的な歯科健診の推進について、行政に協力を求めていきたい。国の新年度予算案には市町村が実施する歯科健診に対する補助事業もあり、住民の健診に充ててほしい」