福島県、21年林業産出額119.5億円 前年比18%増、震災後最多

 

 本県の2021年の林業産出額は119億5000万円(前年比18%増)と東日本大震災後最多で、震災前の9割超まで回復した。県は、国産材への代替需要の高まりや、新型コロナウイルス感染症による巣ごもり需要で栽培キノコ類の生産が増えたことなどが要因とみている。

 県が20日、農林水産省の統計を発表した。本県の産出額は全国12位(前年は13位)だった。時間の経過とともに増加傾向にあり、震災前の10年の産出額(129億6000万円)の92.2%に上った。

 木材生産は85億3000万円で前年比24%増。製材品の輸入量が低水準だったため国産材への代替需要が高まり、素材の価格が上昇したことなどが要因という。栽培キノコ類生産は33億7000万円で前年比5%の微増。ほかは薪炭(しんたん)生産が2000万円、林野副産物採取が3000万円だった。