廃炉作業、女性活躍しやすい職場を 森補佐官と原発従業員対話

森首相補佐官(奥)と意見交換する女性社員
森雅子首相補佐官(自民、参院福島選挙区)は21日、東京電力福島第1原発を訪れ、原発内で働く女性社員と車座対話を行い、女性が活躍しやすい職場環境に向けた課題などについて意見を交わした。
女性活躍担当の森氏は、国内外で働く女性と車座対話をしており、廃炉作業に携わる女性と対話するのは初めて。第1原発の視察に合わせて車座対話を行い、東電とグループ企業、協力企業社員ら4人が参加した。
溶融核燃料(デブリ)取り出しに関わる業務を担う東電社員は「女性でも廃炉作業に興味を持つ若者がいるので、正確な情報を発信したい」と話し、多くの女性に廃炉作業へ参入してもらうため、第1原発内の状況をさらに細かく発信する必要性を挙げた。
また、放射線管理の業務を担当する女性は「病院や買い物ができる場所がもっとあれば、働く人にとってうれしい」と話し、周辺の生活環境のさらなる向上を望んだ。
女性が活躍する職場のメリットなどについても意見が出た。放射性物質の分析などを担当するグループ会社の社員は「職場に女性が多いと安心感がある」とし、協力企業の営業担当社員は女性の視点による提案が採用された経験談などを紹介した。
対話を終えた森氏は「今の20代や30代の女性が将来(それぞれの組織の)幹部となるためにも対話で得たヒントを持ち帰り、女性が活躍できる環境整備に生かしたい」と述べた。