福島県貿易、輸入超過8124億円 22年概況 79年以降で最大
横浜税関小名浜税関支署が21日発表した2022年の県貿易概況によると、輸出額から輸入額を差し引いた「輸出入差引額」は8124億1200万円の輸入超過となり、電子データによる統計を取り始めた1979年以降、最大となった。
輸入額(速報値)は前年同期比86・5%増の1兆160億2800万円、輸出額(確報値)は63・4%増の2036億1500万円で、輸入額は1兆円、輸出額は2千億円を初めて超えた。輸入額の大幅な増加について、小名浜税関支署は「天然資源の価格高騰や円安が影響している」としている。
輸入ではオーストラリアやインドネシア、カナダからの石炭をはじめ、石油ガス、非鉄金属鉱などの天然資源が増加した。輸出では米国、英国向けの原動機やシンガポール向けの電池、中国向けの医薬品が増えたという。
港別に見ると、小名浜港は輸出額が1437億9千万円(前年同期比64・6%増)、輸入額が6245億3300万円(同70・7%増)で、相馬港は輸出額が598億2400万円(同60・6%増)、輸入額が3913億6500万円(同118・7%増)。福島空港の輸出額は50万9千円、輸入額は1億2900万円だった。