大東銀、筆頭株主変更へ 金融持ち株会社HSHDに

 

 大東銀行は22日、同行の筆頭株主でインターネット金融大手のSBIホールディングス(HD、東京都)が、保有する同行株を全て海外銀行などを傘下に持つ持ち株会社HSホールディングス(東京都)に売却する予定だと発表した。HSHDが大東銀の筆頭株主となる。SBI、HSとも福島民友新聞社の取材に「純投資目的に沿った対応」としている。

 大東銀によると、SBIは同行株の19.5%(議決権ベース)となる245万5100株を保有していた。売却は22日付の予定で、SBIは売却価格を公表していない。HSはモンゴルのハーン銀行やキルギスのキルギスコメルツ銀行などを連結子会社に持つ。今回の株式取得を純投資目的とした上で「経営への関与などは考えていない」とした。

 大東銀の鈴木孝雄社長は筆頭株主変更について「新しい株主と十分にコミュニケーションを図っていく。これまでの経営方針を一層徹底し、株主価値の向上につなげる」とコメントした。

 SBIは2020年5月に大東銀の株式17.14%を取得し、筆頭株主になった。三菱UFJ銀行など3メガバンクに次ぐ「第4のメガバンク構想」を掲げ、中間持ち株会社「SBI地銀ホールディングス」を通じて福島銀行などへ出資し、地銀との連携を進めている。ただ、大東銀の株式取得については一貫して「純投資目的」と説明していた。