滝に打たれて心身清める 福島・中野不動尊で「水行」

 
滝に打たれながら祈りをささげる白装束の参加者=23日午前、福島市・中野不動尊

 福島市飯坂町の中野不動尊で23日、歳祭りの恒例行事「水行」が行われた。厳しい寒さの中、参加者が滝に打たれて心身を清め、無病息災や家内安全を祈った。

 清らかな心で念じればどんな願いもかなうとされ、古くは「お水とり」と呼ばれた。一年の中で寒さが最も厳しいこの時期に毎年行われている。

 3人の女性を含む8~56歳の35人が参加。白装束に身を包んだ参加者は約840年前に「梵天(ぼんてん)をくわえたカモシカに導かれた」とされる同不動尊の縁起に由来する梵天を奉納した後、滝つぼに入った。輪になって水をかけ合った後、約10メートルの高さから落ちる冷水に打たれながら、一心不乱に祈りをささげた。

 初めて参加した同市の鈴木翔馬(とうま)君(8)は「寒かったけど、強くなったと思います」と話した。同不動尊の歳祭りは3月5日までで、水行は今月28日にも行われる。