電気代値上げなら38%増 東北電、4月分の規制料金

 

 東北電力は24日、値上げが申請通り国から認可された場合の電気料金を発表した。4月分で試算したところ、大半の一般家庭が契約する規制料金プラン「従量電灯」の平均的なモデル(契約電流30アンペア、使用電力量260キロワット時)は3月分と比べ2613円(38.7%)高い9358円だった。現行料金では横ばいの6745円となる。

 4月分の電気料金は3月の検針日から約1カ月間の電気使用が請求の対象。東北電は4月1日からの適用を目指し、規制料金で平均32.94%の値上げを申請中だが、値上げ幅は審査で圧縮される可能性がある。

 一方、電気料金に反映する燃料価格が2カ月連続で下がり、一部家庭が利用する自由料金プランのうち、4月分の「よりそう+eねっとバリュー」の平均的なモデルは3月分より310円安い8855円とした。東北電は規制料金と併せて自由料金の単価も引き上げる方針を示している。この場合は138円高い9303円になる。

 電気料金は政府の物価高対策で2月分から1キロワット時当たり7円の軽減措置が適用されている。

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 大手電力5社が申請している4月からの家庭向け料金の値上げ時期が、5月以降に先送りされる公算が大きくなったことが24日分かった。岸田文雄首相が値上げ幅を圧縮するため、厳格に審査するよう西村康稔経済産業相に指示した。政府は1月から2割程度の電気代抑制策を実施する一方、電力会社はこれを上回る3~4割程度の値上げを申請しており、政府は値上げ圧縮に加え追加の対策も検討する。3月中に取りまとめる。