双葉消防本部、富岡へ 楢葉から移転、26年度完成目指す

 

 双葉地方広域市町村圏組合は、双葉地方消防本部と消防指令センターを富岡町の富岡消防署敷地内に移転させ、庁舎を新設する。24日開かれた同組合の全員協議会で計画を示し、了承を得た。2026年度末の完成を目指す。

 同本部は浪江町の浪江消防署内にあったが、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で移転を強いられ、12年から楢葉町の富岡消防署楢葉分署の敷地内に設けた仮設本部で業務を行ってきた。

 仮設本部内にある、119番通報を受ける消防指令センターの無線機器などの更新時期を受け、関係機関が本部庁舎と指令センターの設置場所などについて協議を重ねてきた。同本部によると、震災前と同じ浪江消防署、仮設本部がある楢葉分署も候補に挙がったが、双葉郡の中心部にあり、警察署や各機関と連携しやすい富岡消防署に移転する案で一致した。

 新庁舎は鉄筋コンクリート造り2階建て。屋上に非常用発電機を設置する方針。新年度に基本計画、24年度に実施計画を策定し、早ければ25年度に着工する。総事業費は13億1600万円を見込む。