住民「こんな近くで」 南相馬で強盗、署員は戸締まり呼びかけ

 
強盗致傷事件のあった現場を調べる捜査員=26日午後4時20分ごろ、南相馬市原町区大原

 南相馬市原町区大原字舘沼の男性(77)方で26日に起きた強盗致傷事件を受け、塀で囲まれた現場の住宅には規制線が張られ、近隣住民は表情をこわばらせた。

 事件発生後には、現場周辺をパトカーが何度も行き来し、近くに住む女性は「『不審者がいるので、戸締まりをお願いします』と署員から呼びかけられた」という。

 現場周辺は田園地帯で住宅が点在する場所。近隣住民によると普段はのどかな地域だという。近くに住む80代男性は「原発事故後、一時は県道が除染で出た土を運ぶトラックなどの行き来が激しくなったが、静かな地域で、こんなことは初めて」と話した。

 全国各地で強盗事件が相次ぎ、いわき市でも今月3日に高齢女性が自宅で殺害される強盗殺人事件が発生していることから、近所の男性は「いわき市でも強盗事件があったが、まさかこんな近くで起こるとは思わなかった」と声を漏らした。

 現場近くに住む70代女性は「続々と走る警察車両や救急車を見て、初めは事故かと思ったが、事件と聞いて驚いた」と不安そうな表情を浮かべ、「各地で強盗事件が相次いでいることもあって怖い。戸締まりをしっかりしたい」と話した。