会津コシヒカリが10年連続「特A」 22年産米食味ランキング

 

 日本穀物検定協会が28日発表した2022年産米食味ランキングによると、福島県は6銘柄のうち会津コシヒカリの1銘柄のみが、5段階評価で最高位の「特A」だった。会津コシヒカリは10年連続で特A。中通りコシヒカリは前年と同じ「A」、浜通りコシヒカリは「Aダッシュ」で前年から1ランク後退した。天のつぶ、ひとめぼれ、今回初めて対象となった「里山のつぶ」はいずれもAとなった。

 産地と品種で区分した全国(東京、大阪、沖縄を除く)の152銘柄を、味や香り、粘りなど6項目で評価した。本県は都道府県別の特A獲得数が20年産(5銘柄)まで4年連続で日本一だったが、21年産の特Aは2銘柄、22年産は1銘柄となった。

 全国で特Aを獲得したのは40銘柄で、前年産より2銘柄減少。昨年夏から秋ごろに発生した台風や線状降水帯による大雨が生育などに影響したとみられる。

 品種別では、大雨により倒れやすいコシヒカリが、特Aを前年産の13銘柄から8銘柄に減らした。一方、温暖な気候に強い「にこまる」は3銘柄から6銘柄に伸ばした。協会の担当者は「近年、気候変動に対応した品種がランクを上げている」と分析した。

 初めて特Aを獲得した鳥取の「星空舞」を含め、福井の「いちほまれ」や三重(伊賀)のコシヒカリなど8銘柄が前年産のAから特Aに昇格した。愛媛の「ヒノヒカリ」はAダッシュから特Aに上がった。新潟(岩船)のコシヒカリなど12銘柄はAに後退した。

 Aは21年産より3銘柄多い91銘柄、次のAダッシュは1銘柄少ない21銘柄だった。さらに下のBとBダッシュはなかった。

 各地でブランド米開発が進んでおり、食味ランキングの特Aは、20年産米まで3年連続で50銘柄を超えていたが、21年産米は天候不順で42銘柄に減った。