医療用アシストスーツ開発 放射線防護衣の体感重量を軽減

 
アシストスーツを説明する担当者。左の防護衣の下に着用する

 福島県郡山市に事業所がある医療機器販売などのメディカルリーダース(東京都)は、医療従事者の負担を減らす医療用アシストスーツを開発した。28日、同市で報道発表会を開いた。

 アシストスーツの「ML―Hover(ホバー)」は、血管造影の検査や治療の際、医療従事者が放射線の被ばくを減らすために着用する放射線防護衣の体感重量を減らすという。

 防護衣は遮蔽(しゃへい)材として鉛などを使用するため重量が2~5キロに上り、長時間着用することで医療従事者が慢性的な肩凝りや腰痛などに悩まされていた。防護衣の下にアシストスーツを着用すると肩部分の負担が減り、上半身全体で重みを受け止められるようになる。

 富樫縫製(二本松市)が製造する農業用アシストスーツの技術の一部を転用して開発した。ふくしま医療機器開発支援センターなどが両社を橋渡しした。

 昨夏に製造、販売を始め、価格は5万2800円。問い合わせは郡山事業所(電話024・973・5036)へ。