ダイユーエイト会長に浅倉氏、社長に柳沼氏 就任の抱負語る

ホームセンターを運営するダイユーエイト(福島県福島市)は、1日開いた臨時株主総会と取締役会で、浅倉俊一社長(73)が代表取締役会長・最高経営責任者(CEO)に就き、後任にアレンザ・ジャパン社長の柳沼忠広氏(63)が就任する人事を決めた。
浅倉氏はダイユーエイトなどを傘下に持つアレンザホールディングス(HD、福島市)の代表取締役会長・CEOの就任が内定している。浅倉会長と柳沼社長は1日、抱負を語った。
会長・CEO 浅倉俊一氏 出店戦略やM&A推進
―この時期での社長交代の理由と抱負を。
「人生観や経営観を含め(社長交代は)70歳を節目にと思っていたが、コロナ禍で遅れた。創業者として経営責任を取るために代表権を持ちながら新体制を支援していく。出店戦略やM&A(企業の合併・買収)も積極的に進めていく」
―オンラインショップなどの電子商取引(EC)が好調な中、経営体制の強化に向けた取り組みは。
「ECと(店舗に来店する)リアルの顧客では客層や商品特性などが違い、融合させることが難しい部分もある。新しい世代に来店してもらえるよう、交流サイト(SNS)などを使って発信していきたい」
―東日本大震災から間もなく丸12年となる。復興支援の取り組みは。
「地域のライフラインを確保する企業として、顧客の役に立てるような商品やサービスを提案していく」
あさくら・しゅんいち 福島市出身。1976年にダイユーエイトの前身となるアサクラを創業。2019年にアレンザHD社長。
社長 柳沼忠広氏 先頭に立ち社業発展へ
―創業後、初の社長交代となる。抱負は。
「『お客さま第一主義』や『攻めの経営』『未来志向』など創業者の浅倉会長から受け継いだ考え方を次世代に伝えていく。人口減少など厳しい状況もあるが、歩みを止めず先頭に立って社業を発展させていく」
―物価高騰やコロナ禍など市民生活に影響が出る中、経営で重視することは。
「物価高騰は広範囲に及んでおり、今後も大きな影響が出ると思っている。来店した顧客に商品の価値をしっかりと伝え、満足して買っていただくということにしっかりと取り組んでいきたい」
―地元に根差す企業として、地域貢献に向けた取り組みを聞きたい。
「ホームセンターとして(災害など)万一の際にも買い物や暮らしを支えられる状態をつくっていく。福島西店前で実施している家庭菜園の場を提供する取り組みも続けていきたい」
やぎぬま・ただひろ 郡山市出身。1999年、ダイユーエイト入社。常務を経て2018年11月からアレンザ・ジャパン社長。