「営業中?」「空席ある?」サイトで一目 若松、飲食店の状況表示

 
「ビジトリー」の画面のイメージ。飲食店の営業状況を地図上で確認できる

 「店は営業中か」「席は空いているのか」―。福島県会津若松市内の飲食店の状況を確認できるウェブサイト「Visitory(ビジトリー)」の運用が3日までに始まった。参加約40店が地図上に示され、「営業中」など一目で分かる。店に行っても満席で座れないこともあるため、関係者は「観光客や市民の利便性向上につながる」として利用を呼びかけている。

 サイトは同市でデジタル技術導入を進める企業・団体でつくるAiCT(アイクト)コンソーシアムが開発、運用している。店に箱型のセンサーを配布しており、店長らが店の状況に応じて「営業中」「営業時間外」「満席」「ラストオーダー終了」の四つから選択すると、サイトに反映される仕組みだ。

 開発に携わったアクセンチュア(東京都)とソフトバンク(同)によると、店員が少なかったり、高齢のためスマートフォンやパソコンの操作が難しい店でも簡単に情報発信できる。

 サイトでは、会津若松商工会議所が発行する飲食店ガイド「會津うまいものガイドブック」の掲載店、旬の食材を使った料理を提供するキャンペーン「あいづ食の陣」の参加店の場所も確認できる。今月中に土産店や主要な観光スポットなどの場所も表示できるよう、改修する予定だ。

 アクセンチュアの工藤祐太さん(43)、ソフトバンクの坂田佳謙さん(32)は「観光客向けの情報がばらばらに提供されているのが、会津の課題の一つだ。店と協力しながら一つのサイトで情報を確認できるようにして、会津を盛り上げていきたい」としている。