宮下病院、27年度開院へ 三島町民運動場に移転、医療機能維持

 

 県は3日、建て替える方針の県立宮下病院(三島町)について、有床診療所として2027年度の開院をめどに整備を進める方針を示した。新施設は現病院の東側にある三島町民運動場に移転する。現在の医療機能を維持しつつ、感染症に対応する診療室や在宅医療ステーションを新設、地域のニーズに応える医療環境を整える。

 県は新年度、新施設整備に向けた測量や建築設計に着手する。現病院は外来診療や入院、救急などに対応しており、内科、外科など六つの診療科目がある。限られた医療資源の有効活用と人口減に伴う患者数減少を踏まえて有床診療所に移行するが、診療科目は現状の6科目を維持する。病床数は19床とする方針という。

 宮下病院は1951(昭和26)年11月に開設。現在の病棟は69年から使用しており、老朽化が進んでいる。最大65床あった病床も32床まで縮小した。ただ、奥会津地方は民間医療機関が進出する見込みが立っていないため、病床を持つ医療機関として継続する。

 3日の2月定例県議会一般質問で、山内長議員(自民、大沼郡)の質問に三浦爾病院局長が答弁した。