「ひなた工房双葉」7月操業 長野の企業、衣料品リメーク拠点に

 
フレックスジャパン「ひなた工房双葉」の完成イメージ図

 ワイシャツなどを製造、販売するアパレルメーカーのフレックスジャパン(長野県千曲市)が双葉町の中野地区復興産業拠点に整備している工房「ひなた工房双葉」は、7月に操業を始める見通しとなった。工房では衣料品のリメーク事業などを手がけ、東京電力福島第1原発事故からの再生が進む双葉町から「思い出の再生と創出」をテーマにものづくりを進める。

 同社は2021年4月に町と企業立地協定を締結した。同社はすでに郡山女子大短期大学部と協力し、町内の小学校などに残されていた教室のカーテンや体育館の紅白幕などの布製品を活用し、巾着やペンケースなどの記念品を作り、20歳を迎えた町民に贈る取り組みを行っている。

 整備中の工房は、同社の衣料品再生事業の中核拠点として、衣料品のリメークのほか、オーダーシャツの生産などを展開する。愛着があっても使われないでいる衣料品を小物などに再生する取り組みにも力を入れる方針。衣料品リメークの新事業を通じ、年間100万トンに迫るとされる売れ残ったアパレル廃棄物の低減を図り、持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みを推進したい考えだ。