「水素燃料スクールバス」23年度から導入 浪江で国内初
浪江町は新年度、なみえ創成小中の児童、生徒の送迎で使うスクールバスに水素で走る燃料電池(FC)を搭載した「FCスクールバス」の導入を始める。FCスクールバスの導入は国内初。8日の町議会で、町が事業費3400万円を含む新年度一般会計当初予算案を提出した。
FCスクールバスはトヨタ自動車からリースされ、約20人が乗車できる。町教委は平日の登下校、校外学習の送迎などで活用する。町は災害対応などでの活用も見据え、被災現場や避難所などにFCバスを走らせて大規模給電を行うほか、町職員が災害現場で対応に当たる「動く災害対応室」としての利用法も検討している。
町は走行データを取得し、商用化に向けた課題をトヨタに伝え、改良につなげる考えだ。車体デザインについて町教委は、なみえ創成小中の子どもたちからアイデアを募り、デザイナーに仕上げてもらっている。町は「水素が目に見える形で生活の中で使われていくことを見せ、水素を身近に感じてもらいたい。子どもたちが環境問題により関心を高めるきっかけにもしたい」としている。