本殿の屋根を覆う銅板盗まれる 相馬・雷神社

 
銅版がはがされ、下地がむき出しになった本殿の屋根=9日、相馬市坪田・雷神社

 相馬市坪田字宮東の雷神社で、本殿の屋根を覆う銅板が盗まれていたことが9日、神社への取材で分かった。同神社は、相馬署に被害届を提出、同署が窃盗事件として調べている。

 盗まれていたのは本殿正面の屋根の銅板で、一部を残してはがされていた。背面の屋根に被害はなかった。相馬署によると、被害にあった銅板は時価100万円相当だという。

 神社によると、2月28日午後4時30分ごろ、神社の境内で作業が行われた際には異常は確認されなかったが、総代の男性が7日午後3時ごろ、境内を散歩中に銅版がなくなっていることに気づいた。周囲を調べたが、銅板は見当たらず、風で飛ばされたような形跡もなかったという。

 神社はJR相馬駅の南約3.6キロ、近くに民家はなく、周囲には水田が広がる。遠藤盛男宮司(79)は「こんなことが起こるとは、本当に予想していなかった。言葉もない。雨が本殿内に漏れないように、早急に対策を取りたい」と話した。遠藤宮司は、市内の約20の神社を兼務するが、ほかの神社での異常は報告されていないという。