4月10日にはじまりの式 学び舎ゆめの森、大熊での教育再開へ

 
大熊町大川原地区で整備が進む教育施設「学び舎ゆめの森」(手前)=11日(町提供)

 大熊町大川原地区に今春開校する義務教育学校と認定こども園が一体となった教育施設「学び舎(や)ゆめの森」を巡り、町教委は4月10日、町内の交流施設linkる大熊で始業式に当たる「はじまりの式」を行う。東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難を経て、12年ぶりに町内での教育再開となる。

 町教委が13日に非公開で開かれた町議会全員協議会で方針を示した。はじまりの式では、子どもや保護者、教職員、地域住民が集い、町内で再び教育が始まることを地域一体で祝う。町教委は「はじまりの式には、多くの地域住民の方々にも参加してほしい」と呼びかけている。

 町教委によると、県内外から26人が入園、入学を予定している。整備中の新校舎は建築鋼材が不足している影響で完成が数カ月ほど遅れる見通し。1学期は大川原地区にある町役場や、linkる大熊、町住民福祉センターの3カ所を間借りして授業を行う。工事が順調に進めば8月から新校舎で授業を始め、9月に開校記念セレモニーを行う方針だ。

 義務教育学校「学び舎ゆめの森」は昨春、会津若松市河東町の旧市立学校校舎で開校し、授業を行っており、今年4月から大熊町内に移転する。