自己免疫疾患に影響、タンパク質活動解明 福島医大教授ら発表

 

 福島医大、東北大、京都大、理化学研究所は13日、人間の体内に備わっている自然免疫に含まれるタンパク質の一つ「STING(スティング)」が、どのように活動を終結させているかを解明したと発表した。

 スティングは体内に入ったウイルスを駆逐する上で重要な働きをするが、働きが強すぎると自己免疫疾患などにつながる恐れもある。東北大の田口友彦教授は「炎症性疾患などの治療薬の開発につながる成果」としている。

 田口教授は解像度の高い顕微鏡を使ってスティングを観察してメカニズムを解明し、福島医大医学部の和栗聡教授は電子顕微鏡でスティングを観察してメカニズムを検証した。研究成果は、両氏の共著で国際学術誌「ネイチャー セル バイオロジー(電子版)」に14日付で掲載される。