南相馬強殺未遂容疑4人目逮捕 千葉の21歳男、別の車で現場に

 
送検される会社員の男=14日午後2時15分ごろ、南相馬署

 南相馬市原町区大原字舘沼の男性(77)方に複数の男が押し入り、現金数万円などが奪われた強盗殺人未遂事件で、南相馬署は14日までに、強盗殺人未遂の疑いで千葉市、会社員の男(21)を逮捕した。事件を巡る逮捕者は4人目。

 逮捕容疑は、2月26日午後3時15~30分ごろ、複数の男と共謀し、男性方に侵入。男性を棒状のもので複数回殴り、頭の骨を折るなど重傷を負わせた上、現金数万円や貴金属を奪うなどした疑い。捜査関係者によると、会社員の男は男性方には実際に押し入ってはいないものの、事件当時は現場周辺にいて、これまでに逮捕された実行役の3人とともに、事件で重要な役割を担っていたとみられるという。同署は捜査に支障があるとして会社員の男の認否を明らかにしていない。

 同署がこれまでに逮捕したのは、東京都多摩市、とび職の男(20)、東京都八王子市、専門学校生の男(21)、札幌市、無職の男(22)=いずれも強盗殺人未遂容疑で送検=の3容疑者。同署などによると、事件時に南相馬市にいたのは実行役の3人と会社員の男の計4人で、実行役の3人が同じレンタカーに乗っていた一方、会社員の男は別の乗用車で現場付近に現れたという。

 防犯カメラの映像などから、事件後の早い段階で会社員の男の車両が捜査線上に浮上していた。

 同署によると、会社員の男とび職の男専門学校生の男とは事件前まで面識はなく、会社員の男との関係は捜査中という。同署は、容疑者4人がインターネット上で実行役を募る「闇バイト」でつながって秘匿性の高いアプリを使って連絡を取っていたとみて捜査している。会社員の男の役割や、他に犯行に関わった人物がいるかどうかも調べている。

 同署は14日、会社員の男を送検した。