市街地のカラス撃退へ「だまくらカラス」 福島市、3カ所に増設

新たに福島市内3カ所に設置した音声装置
福島市の中心市街地でカラスによるふんの被害が相次いでいるのを受け、市は14日までに、カラスが嫌がる音声を流すスピーカー型装置「だまくらカラス」を新たに市内3カ所に設置した。装置は昨年5月からJR福島駅東口駅前広場で稼働している2カ所と合わせて計5カ所となる。当面は今月末まで活用し、効果を見て今後の対策を検討する考えだ。
音声装置は同駅からほど近いパセオ通り沿いに、福島学院大や商店の協力を得て設置した。既存装置と異なり持ち運びが可能で、カラスが移動した場合は設置場所も変える。音声はカラスが仲間に警戒を呼びかける際に出すという鳴き声で、不安を感じさせてねぐらの樹木から追い払う。毎日午後5時~同8時ごろに再生する。
先行する駅前広場では一定の効果が出ているという。市環境課によると、駅周辺には約700羽のカラスが存在し、総数はさほど変わらないものの、人の動線から離れた場所に追い払えているという。
カラスによるふん害を巡っては2月、同大と同市本町親交会、同市本町商店街振興組合が市に連名の要望書を提出。景観や衛生上の悪影響を指摘し、実効性ある対策を求めた。