検査通知書誤交付、国に損害賠償命令 地裁若松判決

 

 福島保護観察所に薬物検査結果の通知書を誤って他人に渡されたことで精神的苦痛を受けたとして、保護観察対象者だった男性が国に55万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、地裁会津若松支部の遠藤貴子裁判官は16日、国に3万3千円を支払うよう命じた。

 国は、通知書は未開封のままシュレッダーにかけられたとして、プライバシーの侵害はなかったと主張した。これに対し、遠藤裁判官は判決で、通知書が処分されたことが証明されていないとし、男性の個人情報が漏出してプライバシーが侵害されたと判断した。