東京五輪ホストタウンが縁...楢葉とギリシャ、交流強化

交流の強化に向け握手を交わす松本町長(左)とカラミツォス―ジラス大使
楢葉町の松本幸英町長は16日、東京都内の在日ギリシャ大使館でディミトリオス・カラミツォス―ジラス大使と面会し、2021年の東京五輪を契機に始まった町と同国の交流を強化する方向で合意した。松本町長は年内にも古代五輪発祥の地の同国オリンピア市を訪れ、現地の関係者と将来にわたる交流事業の在り方について意見を交わす。
楢葉町は東京五輪・パラリンピックでギリシャの「復興ありがとうホストタウン」に選ばれ、聖火リレーの出発地となったJヴィレッジが立地するなど五輪との関わりが深い。同国から譲り受けたオリーブの種を宇宙に打ち上げ、帰還した種を育てて町内に植樹するプロジェクトを進めるなど、東京五輪のレガシー(遺産)を後世に継承する活動に取り組んでいる。
松本町長は会談で「オリンピア市の関係者と今後の交流について意見交換したい」とギリシャを訪問する計画を伝え、交流が発展するよう協力を求めた。
カラミツォス―ジラス大使は、町とオリンピア市の若い世代によるスポーツや平和、安全保障などをテーマにした交流事業を提案し「オリンピア市長に交流の希望があると伝える。非常に前向きな反応が得られると思うので、ぜひ交流を深めてほしい」と快諾した。宇宙から帰還したオリーブの種を育てる取り組みについては「希望があれば(追加で)種や苗を贈呈する。(町内で)オリーブを育てる活動に協力したい」とし、近く町を訪問する考えを示した。