社長に野木氏就任 フェスタ運営会社、新店舗概要「夏までに」

 
「夏ごろまでに新店舗の概要を示したい」と話す野木社長

 福島県郡山市の郊外型ショッピングセンター「ショッピングモールフェスタ」を運営する日和田ショッピングモールの社長に、親会社イオンモールのイオンモール成田(千葉県)ゼネラルマネジャー・インバウンドモデルモール担当の野木正徳(まさなる)氏(60)が就任した。野木氏は福島民友新聞社の取材に、フェスタの建て替えについて「夏ごろまでに、開店時期も含め新店舗の概要を示したい」と述べた。

 遊び場充実、SDGs推進

 ―どのような新店舗を想定しているのか。
 「具体的な内容はこれから決めるが、イオンモールは(物品購入だけではない体験型の)"コト消費"を重視しており、新店舗でもお客さまが楽しめるエンターテインメント面などを強化したい。地域性を踏まえ、他店舗も参考にしながら屋内で遊べる施設を考えていく。子どもの遊び場の充実や持続可能な開発目標(SDGs)推進にも力を入れる。福島県は温泉をはじめ観光資源がそろっており、インバウンド(訪日客)需要にも応えていきたい」

 ―建て替えの背景は。
 「東日本大震災と本県沖地震で被害を受け、苦渋の決断だが今後を見据えて再出発を決めた。新店舗は有事の際に防災拠点となることも想定しており、地域とも協定を結んだ上で、避難者の受け入れなどの役割も果たしたい」

 ―現在営業する約90店舗への対応は。
 「郡山市や郡山商工会議所などの協力も頂きながら各店舗、企業の考え方に合わせて移転先の調整などを進めている。新店舗では地域の雇用をできるだけ増やし、若者の都市部への流出を防ぐための受け皿になりたい」

 ―8月末に本館の営業終了を予定している。
 「本館の営業終了後も別棟の一部店舗は営業を続ける予定だ。また工事との兼ね合いにはなるが駐車場を利用したイベント開催なども検討している。具体的には県産野菜のマルシェや風評払拭のための県産水産物販売などを考えている」

 のぎ・まさなる 京都府出身。北大路ビブレ(現イオンモール北大路)店長などを経て2012年にイオンモール入社。イオンモール成田、浦和美園などのゼネラルマネジャーを歴任。社長就任は1月30日付。60歳。