環境情報、より視覚的に コミュタン福島リニューアル

 
新しくなった展示室を視察する内堀知事(左から2人目)ら関係者。手前は再生可能エネルギーの発電目標値を伝えるジオラマ=三春町・コミュタン福島

 県が県環境創造センター交流棟コミュタン福島(三春町)で進めていた展示室の更新工事が終わり、19日から一般公開する。12年を経た東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興状況や、環境問題を巡る社会情勢の変化を踏まえて展示物を刷新し、最新の環境情報を伝える拠点として再出発する。

 プロジェクションマッピングや拡張現実(AR)の技術を用い、環境についてより視覚的に学べる展示内容に見直した。原発事故で飛散した放射性物質の状況や、地球規模の環境の現状を投影する「マッピングふくしま」を新設した。

 バイオマス発電や風力発電、水力発電の目標値をジオラマで伝える展示物や、再生可能エネルギーと地形との関係を砂場で学ぶ「エネルギークリエイター」のコーナーも新たに設けた。

 一方、県は展示の更新に合わせ、敷地内に太陽光発電設備を取り付けた。県内公共施設では初めて、電力利用者と発電者の間で電力販売契約を結ぶ「PPA方式」を採用した。

 記念式典が18日、現地で行われた。内堀雅雄知事が「施設を最大限活用して環境の回復、創造に取り組み、地域の復興につなげたい」と述べた。関係者と三春町、隣接する田村市の児童らがテープカットして再出発を祝った。19日から各種記念イベントが開かれる。