近代医学教育150年を顕彰、後藤新平胸像を除幕 福島医大

後藤の胸像を除幕した竹之下理事長・学長
本県の近代医学教育の歩みを顕彰する記念モニュメントが福島医大に完成し、18日に除幕式が現地で行われた。同大の源流となる須賀川医学校で学んだ明治、大正時代を代表する政治家後藤新平の胸像がお披露目された。福島医大、同大医学部同窓会、県近代医学教育150年顕彰記念事業実行委員会の主催。
近代医学に基づく医師の養成を目的として、1871(明治4)年に本県で初めて白河医術講議所が開設された。2021年で150年の節目を迎えたことから、本県医学教育の黎明(れいめい)期に医学校で学んだ先人を顕彰するため、後藤の胸像を建立した。
胸像は台座を含めて高さ1.75メートル。本体はブロンズ製で、台座には県産の御影石が使用された。銘板には人材育成に重きを置いた後藤の言葉「一に人、二に人、三に人」が刻まれた。後藤の修学後の歩みとして、日清戦争の帰還兵23万人への大規模検疫や、関東大震災からの復興に尽力した功績も紹介している。福島医大医学部同窓会が寄贈した。
式で竹之下誠一理事長・学長は「後藤は『人をつくることこそが全て』と語った。われわれも社会に羽ばたく人材育成を目指し、教員、学生ともに(後藤の)意思を引き継がなければならない」と述べ、大戸斉同窓会長、重富秀一実行委員長、後藤新平記念館(岩手県奥州市)の佐藤彰博館長と共に除幕した。