「不適切な保育」初の全国調査、福島県内は4件
こども家庭庁は12日、全国の保育所で昨年4~12月に、園児の心身に悪影響を及ぼす「不適切な保育」が計914件確認されたと発表した。全市区町村を対象にした初の実態調査で明らかになった。うち90件は激しく揺さぶるなどの虐待に当たると自治体が判断した。
市区町村が事実確認をしたのは計1492件。このうち、実際に不適切保育と確認されたのは計914件だった。都道府県別では東京が173件と最多で、岐阜79件、神奈川65件が続いた。本県は4件だった。
県によると、県内で「不適切な保育」が確認されたのは、大玉村で2件、郡山、喜多方の両市で各1件。このうち3件が「罰を与える・乱暴な関わり」、1件が「子ども一人一人の育ちや家庭環境への配慮に欠ける関わり」だった。虐待に当たる事実はなかったという。
不適切な事実が確認された4件のほか、いわき市で2件、郡山、喜多方、昭和の3市村の各1件で不適切な保育が疑われるとして、各市村が立ち入り検査や関係者からの聞き取りなどを行った。
県は「不適切な保育が行われないよう、各市町村に向けた助言や体制づくりをさらに強化する。市町村と連携して防いでいく」(子育て支援課)としている。